そこにいるのは

いつだってそこにいるのは可愛そうな自分です。

可愛そうともいえない、惨めな自分です。

あの子と私を比べたって、しょうがないのに

あの子の活躍を聞くたびに、私は自分を否定しなくてはいけない気がするのです。

昔は、同じ場所にいたのに。

今はとてもとても遠くに行ってしまった、あの子。

出会ってから今まで、私は一歩も進めていなかったのかもしれない。

あの子は歩き続けてきたというのに、私はその場にうずくまって何もしていなかったのだろうか。

そんなはずないのだけれど、私は私なりにがんばって日々を消化してきたつもりなんだが、

がんばってきたなんていえる立場じゃない。

きっとそういうものなんです。

私はそういう役どころなんです。

ドラマや漫画に一人は登場する、どうしようもないキャラクター。

何をやってもうまくいかない。

いつも失敗して、みんなにさめた目線で見られる。

そういうキャラって、あっさり死んでしまったりもする。

きっと私はそういう役どころなんだ、と

自分にいい聞かせます。

私は幸せをつかめるような立場にはたてないんです。