ライ麦畑でつかまえてほしかった
卒業式を終え、残された時間はわずかになってしまった。あんなに嬉しかった内定でも、今は仕事が始まるということが死を意味している気がする。職があるということは幸せなことだというのは重々承知だ。だけど、きっと仕事が始まれば私はただのロボットのように、なんの色味もない生活を送り始めるのだ。
そんな今年23歳にもなる女が今更ながら『ライ麦畑でつかまえて』を読んだ。
- 作者: J.D.サリンジャー,野崎孝
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1984/05/20
- メディア: 新書
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それにしても、この本を読んでいるといつの間にかホールデンの口調がうつっちまうんだ。← 頭の中でも彼の口調で考えちまう。しまいには世の中の全てを彼の口調で罵倒してやりたくなるんだよ。本当だぜ、誓ってもいい。