カレーライスには生卵を、てんぷらにはソースを。

関連会社での2週間にわたる研修が明日で終わる。接客の仕方を学ぶという意味合いの研修だったので、私は婦人服の売り場に派遣された。周りはおばちゃんばかりでとても居心地がよかった。若い人はあまりいないので可愛がられたし、おばちゃんはどんどん話しかけてきてくれるので楽しかった。同年代の人と話すよりも、おばちゃんの話を聴いているほうがずっと面白いと感じることに気付いた。おばちゃんがどんな人生を歩んできたのか知るのは為になる。ある程度の年齢に達すると、人間はやっぱり何かを悟るんだろうな。おばちゃんたちの話ってだいたいが結果が出てるものばかりだった。そこから、そのおばちゃんがどういうことを言いたいのかを感じ取るのも面白かった。研修自体が終わるのは明日だけど、今日で会うのが最後の人も何人かいた。そのうちの一人のおばちゃんが、メッセージカードつきのプレゼントをくれた。メッセージには「あなたの笑顔に心が癒されました」と書かれていた。私は嬉しくて嬉しくて「あぁ、もう今死んじゃってもいいや」って本当に思った。たった2週間しか一緒にいなかったのに、そんな風に思ってくれた人がいることが幸せです。私の存在が誰かにとって少しでもプラスになるのなら、その瞬間のまま私は死んじゃいたい。(別に私は今“死にたい病”にかかっているわけではないけれど)