秒速5センチメートル

スペイン人の友達が絶賛していて興味をもち、この前アニマックスで放送されていたのを今さっき見た。もっと早く見るべき作品だった。
とてもとても切ない、だけど、少し前向きになれる作品。とにかく映像が素晴らしい。淡い色も、風の音も、山崎まさよしの音楽やピアノの音も、全部全部切なくて美しい。大人になるっていうのはこういうことなんだろうか。少しずつ大切だと思っていたものがわからなくなって、気付けば何もなくなっている。
私にはあんな恋(主人公と幼なじみの恋)をした経験がないから、見ていて羨ましくて悲しくなった。あんな恋をしたことがある人なら、きっと過去の自分を鮮明に思い出すんだろうな。
第二話の、名前なんだったけかなー、サーフィンやってる女の子が告白しようとして泣いちゃうシーンがよかった。「もうこれ以上優しくしないで・・・」って。アニメや漫画でよくある台詞だけど、今まで見たなかで一番ナチュラルで共感できた。「彼の視界に私がいないことはよくわかったけど、きっと明日もあさっても、これからずっと私は彼のことが好きなんだろう」そんなような台詞もよかった。切ない。感情移入してすごく切なくて泣けるんだけど、よくよく考えてみれば私はこの子のような恋もしたことないや。
こんな恋ができるってすごくうらやましい。そんな風に人のことを一心に好きになれるって、今の私にはすごく幸せなことのように見える。きっとそれが欲ではない(まぁ欲のひとつなんだけど)というか、欲にまみれてないからだろうなぁ。
そういう恋の仕方って私にはもうできなそうで悲しい。だからといって欲にまみれた恋も、もうしたくない。純粋な恋って初恋でしかできないんだろう。全部キラキラしてるような少女漫画のような恋って。

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